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国家公務員の給与は、民間の水準と均衡を図りつつ、全国一律の俸給表とこれを補完する諸手当から成る給与体系が法定されており、適正な水準を確保するように設計されています。
期末・勤勉手当(いわゆるボーナス)は、民間企業等においては賞与等の一時金が広く支給されており、年間給与の中でも相当高いウエートを占めていることを踏まえ、実質的な官民均衡を図る観点から支給される手当です。この記事では、ボーナスの概要について解説します。
- ボーナスの支給日・支給月数
- 過去のボーナス支給状況
- 新卒公務員のボーナスの金額
ボーナスの支給日・支給月数
6月といえば国家公務員にボーナス(期末・勤勉手当)が支給される月です。
2025年は、6月30日(月)に支給されます。
そしてその支給月数は、期末手当が1.250か月、勤勉手当が1.050か月で合計2.30か月分が支給されます。
期末・勤勉手当の支給月数を昨年度と比較すると以下のとおりです。
年度 | 夏のボーナス (6月) |
冬のボーナス (12月) |
合計 |
---|---|---|---|
R6 | 期末1.225か月 勤勉1.025か月 合計2.25か月 |
期末1.275か月 勤勉1.075か月 合計2.35か月 |
期末2.50か月 勤勉2.10か月 合計4.60か月 |
R7* | 期末1.250か月 勤勉1.050か月 合計2.30か月 |
期末1.250か月 勤勉1.050か月 合計2.30か月 |
期末2.50か月 勤勉2.10か月 合計4.60か月 |
*予定
2025年夏のボーナスは、期末手当が1.250か月分、勤勉手当が1.050か月分、合計2.30か月分が支給される予定です。
地方公務員のボーナスについては、各自治体の人事委員会等の勧告を踏まえて決定されますが、国家公務員に準じた取り扱いをする自治体が多い模様です。
過去のボーナス支給状況
過去のボーナス支給状況は以下のとおりです。
年度 | 支給月数 |
---|---|
2023年度 | 4.50か月 |
2022年度 | 4.40か月 |
2021年度 | 4.30か月 |
2020年度 | 4.45か月 |
2019年度 | 4.50か月 |
2018年度 | 4.45か月 |
2017年度 | 4.40か月 |
2016年度 | 4.30か月 |
2015年度 | 4.20か月 |
2014年度 | 4.10か月 |
2013年度 | 3.95か月 |
2012年度 | 3.95か月 |
2011年度 | 3.95か月 |
2010年度 | 3.95か月 |
2009年度 | 4.15か月 |
2008年度 | 4.50か月 |
2007年度 | 4.50か月 |
2006年度 | 4.45か月 |
2005年度 | 4.45か月 |
2004年度 | 4.40か月 |
2003年度 | 4.40か月 |
2002年度 | 4.65か月 |
2001年度 | 4.70か月 |
2000年度 | 4.75か月 |
1999年度 | 4.95か月 |
1998年度 | 5.25か月 |
1997年度 | 5.25か月 |
1996年度 | 5.20か月 |
1995年度 | 5.20か月 |
1994年度 | 5.20か月 |
1993年度 | 5.30か月 |
1992年度 | 5.45か月 |
1991年度 | 5.45か月 |
1990年度 | 5.35か月 |
1989年度 | 5.10か月 |
1988年度 | 4.90か月 |
1987年度 | 4.90か月 |
1986年度 | 4.90か月 |
1985年度 | 4.90か月 |
1984年度 | 4.90か月 |
1983年度 | 4.90か月 |
1982年度 | 4.90か月 |
1981年度 | 4.90か月 |
1980年度 | 4.90か月 |
1979年度 | 4.90か月 |
1978年度 | 4.90か月 |
1977年度 | 5.00か月 |
1976年度 | 5.00か月 |
1975年度 | 5.20か月 |
1974年度 | 5.20か月 |
1973年度 | 4.80か月 |
1972年度 | 4.80か月 |
1971年度 | 4.80か月 |
1970年度 | 4.70か月 |
1969年度 | 4.50か月 |
1968年度 | 4.40か月 |
1967年度 | 4.40か月 |
1966年度 | 4.30か月 |
ボーナスの支給月数の決め方
国家公務員のボーナスは人事院勧告に基づき、民間ボーナスの支給実績と合わせることを基本とし、改定を行う仕組みとなっています。
人事院勧告については以下の記事にまとめてありますので、ぜひご覧ください。
新卒公務員のボーナスはいくらか
今年の4月から働き始めた新入職員の場合、在職期間が短いため、ボーナスの支給月数もおよそ1/3になります。
勤勉手当の成績区分が「良好」の場合のボーナス額はおおよそ以下のとおりとなるでしょう(成績率や職歴等に応じてこれより高くなったり、低くなったりする場合があります。)。
区分 | 期末手当 | 勤勉手当 | 合計 |
---|---|---|---|
国家総合職 院卒 地域手当20% |
110,160円 | 296,697円 | 406,857円 |
国家総合職 大卒 地域手当20% |
103,500円 | 278,759円 | 382,259円 |
国家一般職 大卒 地域手当20% |
99,000円 | 266,639円 | 365,639円 |
国家一般職 大卒 地域手当16% |
95,700円 | 257,751円 | 353,451円 |
国家一般職 大卒 地域手当0% |
82,500円 | 222,199円 | 304,699円 |
国家一般職 高卒 地域手当20% |
84,600円 | 227,855円 | 312,455円 |
国家一般職 高卒 地域手当16% |
81,780円 | 220,260円 | 302,040円 |
国家一般職 高卒 地域手当0% |
70,500円 | 189,879円 | 260,379円 |
上記の金額から共済掛金や厚生年金保険料、所得税等が控除され、手取りは総支給額の8割程度になると思われます。