内閣人事局の調査によると、令和2年4月~6月に子供が生まれた男性の国家公務員のうち、99%が育児休暇・休業を取得したとのことです。
政府は、「国家公務員の男性職員による育児に伴う休暇・休業の取得促進に関する方針」に基づき、令和2年度から、子どもが生まれたすべての男性職員が1か月以上を目途に育児休暇・休業を、原則として、出生後1年以内に取得できることを目指して取組をすすめています。
令和2年4月~6月までに子供が生まれた男性職員は2929人おり、このうち99%にあたる2900人の職員が、子供の出生後1年以内に育児休暇・休業を取得したということです。
この休暇・休業を取得した職員1人あたりの平均取得日数は50日で、また、合計1か月以上の休暇・休業を取得した職員は全体の88.8%にあたる2574人でした。
平均取得日数を省庁別にみると、最多は人事院の148日。次いで金融庁89日、内閣府76日、財務省62日、厚生労働省61日と続き、最も少なかった宮内庁でも29日でした。
また、令和2年7月~令和3年3月までに子供が生まれた男性職員8922人全員が、育児休暇・休業の取得計画を作成し、その平均取得予定日数は50日でした。
若者からお年寄りまでの全ての世代が安心できる社会保障制度を確立する中で、子育てしやすい家庭環境づくりが重要な課題だと政府は認識しています。
日本全体の育児休業等の取得率向上を図るためにも、男性国家公務員が率先して育児休暇・休業を取得していくことが期待されているでしょう。
政府は、引き続きこの取組が定着するよう、今後、職員アンケート等の手法も活用しつつ、課題等を把握し、さらに取得しやすい環境整備に努めるとしています。
各省庁ごとの数値は以下のとおり。(内閣人事局が公表している参考資料をもとに作成)
府省庁 | 対象職員(人) | 取得率(%) | 平均取得日数(日) |
内閣官房 | 2 | 100% | 31 |
内閣法制局 | 1 | 100% | 37 |
内閣府 | 12 | 100% | 76 |
宮内庁 | 5 | 80% | 29 |
公正取引委員会 | 5 | 100% | 36 |
警察庁 | 44 | 100% | 43 |
個人情報保護委員会 | 0 | – | – |
カジノ管理員会 | 0 | – | – |
金融庁 | 11 | 100% | 89 |
消費者庁 | 0 | – | – |
復興庁 | 0 | – | – |
総務省 | 20 | 100% | 47 |
法務省 | 333 | 100% | 49 |
外務省 | 29 | 93.1% | 39 |
財務省 | 420 | 99.8% | 62 |
文部科学省 | 12 | 100% | 52 |
厚生労働省 | 107 | 99.1% | 61 |
農林水産省 | 57 | 98.2% | 57 |
経済産業省 | 17 | 88.2% | 48 |
国土交通省 | 327 | 99.7% | 48 |
環境省 | 12 | 100% | 51 |
防衛省 | 1504 | 98.7% | 46 |
人事院 | 3 | 100% | 148 |
会計検査院 | 8 | 100% | 56 |
合計 | 2929 | 99% | 50 |
・対象職員とは、令和2年4月1日から6月30日までに子供が生まれた一般職の国家公務ん(行政執行法人職員を除く。)及び防衛省の特別職の男性職員のうち、子の出生時点から調査対象期間末日次点までの間に継続して休暇・休業の取得が可能な職員をいう。
・取得率とは、対象職員数に対する子の出生後1年以内の取得者数の割合をいう。